12月19日 晴

12月17日、市議会最終日、市長への問責決議が可決した。自民党が提出し、公明党が退席し、共産党、立憲民主党、くさしぎらが反対した。8対8.議長採決で9対8で問責決議が可決した。

私たちが問責決議を提出した理由は、①市長が、介護保険策定委員会の意向を全く尊重せず、特養の建設を進めようとしているため。この策定委員会と言うのは、市民や専門家で構成されており、介護事業などについて議論する。そして、市において、特養を新たに作るべきかどうかを検討する。現在は第8期の策定員会であるが、前回の7期の策定員会では「原則として新たな施設はつくらない」と計画に明記していた。にもかかわらず、村木市長は就任後、秋川高校跡地に特養を誘致すると都知事に要請してしまい、混乱を生じた。先の9月議会で、私の質問に対し、「秋川高校跡地へ特養はつくらない」という主旨の答弁をした。しかし、場所が他だったらよいだろうということで、今度は御堂中学校西側の市有地に特養をつくると言明した。策定委員会や関係者が反対しているのは、秋川高校跡地だからということではない、介護人材がひっ迫している現状で新たな施設をつくると介護人材の奪い合いが起き、既存の施設で介護を受けている方々にしわ寄せが起きるからです。また、特養をつくるのは、待機者解消のためとしている。公には、待機者数は77人と言っているが、3月の議会で私が質問した際には、「77人の実態は把握していない」ということだった。関係者によると、77人がすべて特養を入りたくても入れないという状況にあるのではない。各施設の数字をまとめただけであるため、名寄せが必要だし、医療的ニーズがあって特養に入れる人ではない人もカウントされている。今回聞くところによると、実際の待機者数は15人程度。でも、その方がたも、これがいいということではなくてよければ、1-3か月待てば皆、入れるのだ。それに、あきる野市内の特養のベッド数は現在1320.このうち、あきる野市民は300程度。ほとんど市外の人だ。特養が出来れば、あきる野市民が入りやすくなるかもしれない、と思う人も多いだろう。実は、それはあまり関係ないのだ。多少はあるかもしれないが、ほとんどは市外の人のためだ。おまけに、現状でも十分対応できる状況なのだ。それでも、市長は頑としてつくりたいということだ。

それに呆れて、策定委員会の会長(医師会の会長)は辞職願を出した。薬剤師会の委員も同じ。しかし、市長と市長を支える大物議員は「やめたければやめればいい」と言い放つ始末。このような事態を重く見た我々は不信任議決も考えたが、法律上4分の3以上の賛成がないと不信任は可決しない。現状では否決されてしまう。そこで、過半数でいける問責決議を提出した。市長には、猛省を促したい。

私が釈然としないのは、3月議会の私の一般質問での答弁と全く逆のことを行っていることだ。議会軽視も甚だしい。
私は次のとおり質問した。
「仮に8期の策定委員会であらたん施設をつくらない、となった場合、市はどのように考えますか?」
それに対して企画部長が答弁した。
「策定委員会に丁寧に説明し、理解を得て計画に位置付けていくことが必要である。仮に策定委員会で新たにつくらないとなった場合は、策定委員会の意向を尊重すべきと考えている。」

前段は、市長の意向を忖度して、市長がつくりたいというから策定委員会に丁寧に説明して理解してもらって計画に「つくる」と書いていきたい。ということだ。しかし、丁寧に説明したようには思えないし、理解も得ていないのは明白。そうすると「つくる」とは書けないはずだ。

後段では、「策定委員会の結果を踏まえて対応していく。市長がつくると言っても策定員会がNOならNOだ、ということ。」これはそのとおりだろう。しかし、そのようなことにはなっていない。村木市長は今までもそうだが、議会での答弁に責任感が感じられない。議員を軽くみているとしか言いようがない。議場でうそを言っても許されると思っているのだろうか。これほどひどいとは、あきれる。

議会では、私たちの提出した問責決議について、明るい未来会派(立憲など)が反対の意思表示をした。時期尚早であるとか、よく分からない理由だった。そして共産党も反対。あれだけ「あきる野民放(共産党の機関紙)」で村木市長を援護しているのだあからそうだろう。でも言っていることは、決議文の文言の揚げ足取り。結局は、委員長が辞任するとか策定員会の意向を無視するとか、そういうことはやむを得ないという判断なのだろうかと思われしまうのではないだろうか?
そして、くさしぎの辻市議。なんとか市長に方向修正してもらおうと話し合ったりしていたようだが、説得できなかったようだ。そして、辻さんも共産党も「やっと左派の意向を踏まえた市長ができたのだから維持しよう、守ろう」ということなのだろうか。なぜ、それほどまでに村木市長を擁護するのだろうか。結局は、苦言を言いつつも時期尚早として反対した。時期尚早なのだからこのまま変わらなければ、次の問責決議には賛成するのだろうか。この方がたは、分かっていながら、でも反権力・反体制ということが基軸で行動するようだ。結局は村木市長の強力なサポーターと見えてしまうのではないだろうか。本当にそうなのかは、分からない。

結局可決したのだが、マスコミが西の風新聞しか来ていなかった。したがって、翌日の新聞には報道されなかった。これは失敗だった。私は急いで翌日、各社に連絡した。都政新報はくいついてきたが、他はどうか。さて、これからの報道を気にしておこう。