おはようございます。あきる野市議会議員の臼井建です。
9月4日から始まった一般質問、3日間が終わりました。私としては初めての自分の一般質問でしたので、興奮しました。そして、3日間を終わって感じたことを書きたいと思います。
<あきる野市議会の一般質問について>
どうしても、都庁職員でしたので、都議会の場合と比べてしまいます。議員21名と127名、扱う事務の規模、広域団体と基礎団体の役割の違い、背負っている団体・規模の違い、対応する執行部側の状況の違い、などなどありますので、いたしかたないところは多々あります。
①都議会は代表質問がありますが、市議会にはありません。一般質問のみです。②質問通告は、都議会はだいたい、質問最初の日の2日前くらいでしょうか。市議会は約2週間前くらいです。(今回は8月23日に提出し、その後執行部へまわり、9月4日に初日の質問です)③質問通告書の記載もだいぶん、違います。都議会ではかなりあっさりです。項目名くらいです。(一都市基盤整備について(1)〇〇土地区画整理事業について(2)・・)市議会は、私の場合ですが、(一 主権者について(1)市長の考える民主政治とは何か所見を伺う。(2)防災安全地域委員会の評価について・・と考えるが、・・・という点についてどのように考えているのか所見を伺う。(3)主権者教育について・・・・)基本的な記載に加えて、どのような認識で、どのように具体的に質問するのか、ということも通告書に記載しています。質問通告書を読めば、こういう意図でこういう質問をする、ということが分かります。
そして、④通告後は、都議会は役所が手分けをして、質問の有無の確認をびっちり、きっちり行います。(その他、とかいうファジーな記載もありますので)
そのため、都議会各会派の部屋の前には都の課長さんたちがずらっと並びます。市議会はそんなことはありません。誰もいなかった気がします。市議は質問通告に沿った形で担当部署と個々にやりとりをして本番を迎えます。私が思ったことは、通告に対する市のリターンが早かったことです。私の予想以上の速さで、しっかりした打ち返しをしてきました。都も、もちろん早いですが。以前、小池知事と都議会自民党のやりとりで、「質問通告をしない、不意打ちだ」などという批判を、都議会自民党がマスコミなどにやられていたことがありましたが、そうではなく、自民党は質問通告を慣例通り行いました。その後に具体的な内容について役所と議会でやりとり(答弁調整)をするのですが、詳しくは知りませんが、知事が答弁調整を拒否した経緯が前回に?あったということでしたので、「では、答弁調整しない質問をやりますよ」、となったというふうに聞いています。
そして、⑤都議会では登壇での質問のみがほとんどです。(〇党が再質問をしますが、トータル的には、ほとんどないです。)市議会では、再質問がセットです。登壇で質問通告通りに質問し、答弁を受けて、答弁に対する再質問を自席から行います。再質問は多くの議員が調整しますが、調整しない議員もいるようです。ですので、執行部は大変です。ただ、事前調整がない場合は、良い答弁を引き出すことは難しいと思います。

公明党の増崎議員が「議員になって以来、初めて全員が一般質問をやる」とおっしゃっていました。要は、これまでは一人か二人は一般質問をスルーする方がいたそうです。今回は20人全員が一般質問をすることになりました。というか、都議会は人数が多いので、定例会議での一般質問は年1回になります。(常任委員会、特別委員会などでは質問をやりますが)市議会は年4回登壇質問できます。それをやらないというのは、もったいないですね。

そして、議会での中の事ですが、初日に〇議員が市長にヤジをとばしました。これはネットでも録画放映されますし、議場にいた議員は皆、分かってます。私が「秋川渓谷瀬音の湯」についての見解を求める質問をした際、市長が「貴重な存在」的な答弁をした時です。「あなたが議員の時は反対したじゃないか」ということを言ったのです。かなり力の入った大きな声だったので、びっくりしました。あまりしゃべらない方かな、と勝手に思っていましたから。市長が議員時代反対していたのかどうかはリサーチ不足でした。「まずかったかな」という思いがしました。傍聴に来ていた妻や知人の方も驚いていました。

次に2日目です。先のブログでも書きましたが、同じ会派の天野市議が武蔵引田駅区画整理のことを引き合いに出して再質問をしていたところ、辻市議が「その言葉は取り消してほしい」という動議を行いました。共産党のたばた市議が動議に賛成して、動議が成立したため、議会運営委員会でその扱いを話し合いました。天野市議も議事進行を停滞させるのは本意でなく、後日、訂正するところがあるのかないか、文字おこししたものを見て確認していく、ということでしたので、再開にこぎつけました。私はこれくらいの言葉もだめなのか、と勉強になりました。あきる野市議会では厳しいですね。他会派でよくない発言があった際にはヤジも必要だとは思いますが、少し頭の整理をしたいと思います。特に市民に間違ったメッセージをすることや、自虐感たっぷりで市民を不幸に陥れるものについては、厳しく対応すべきだと思います。

そして、3日目です。これまでの2日間で、14名が登壇しました。内訳は、自民党8人、公明党3人、共産党2人、一人会派1人です。質問の順序はくじ引きなのですが、遅く質問通告を持ってきた人は必然的に遅い順番になります。明るい未来をつくる会5人はそろって一般質問最終日にあわせてきたみたいです。この会派は市長反対派でして、以前は民進党に、市長反対派の会派が一緒になって新会派となりました。私はどのような攻撃をするのか注目していました。トップの〇市議は前回の市長選挙に出馬して澤井市長に敗れました。昔は自民党でバリバリやっていました。三多摩自民党の青年部長もやっていました。父親が村長をやっていたことがあるそうです。慶応ボーイでもあります。思想は自民党でしょうが、反澤井市長ということでこのグループにいらっしゃるのでしょう。質問内容は高齢者福祉などでしたが、再質問時には市長にちょっとひどい言葉を浴びせていました。議事録にも残ると思いますが、「軽い、知識がない」ということだったと記憶しています。反市長という気持ちが出たな、という感じです。その後の、〇市議は2期目で、父が民主党の市議をやっていてその後を受けています。今回の市議選では、牛沼の●元市議の後継という形だったと記事に書いてありました。●元市議はとかく、臼井批判をやる方でした。質問では「カーブミラーの要望件数は?」などの●元市議が行った質問を引きついで、事実関係の確認をしていました。その後の2人の市議は、市長を責め立てるようなことはなく、ちょっと肩透かしみたいな感じになりました。最後の〇市議は、市長を批判していたようなニュアンスもありましたが、ソフトな感じで、聞いていてあまり嫌な感じにはなりませんでした。〇さんはザ・自民党という活動をされてきた方で、これまでただひとり、自民党公認で出馬してきており、選挙の際には、これまでの自民党でのネットワークから、青梅の野村前都議など自民党の方の応援がありました。いずれ、仲良くできないかな、という個人的な思いはありますが、反澤井市長という立場は固いものがあるようですね。
最後には共産党の×さん。「るのばす3台増便」「公共交通検討会議が再開される。これで、るのばす増便まであと一歩」というような主旨のポスターや主張だったと思いますが、今回、3台増便を求めるといった言葉はなく、現実的なことを見据えているような気がしました。
フランスでは共産党が消滅します。ヨーロッパでは、共産党という言葉が消えてきました。社会民主主義はもちろんありますが、共産主義ということは理論上のこととなっています。イギリスなどでも現実の世界で活動をみなくなっているようです。日本は平和なのでしょう。東京都では小池知事が共産党の主張も理解を示すような答弁をしたりしていますが、これまでの都政では・・・・な勢力です。市議会ではどうなのか、じっくり見ています。都に比べると優しい対応だな、というのはあります。政治色が鮮明な都議会と、基礎的自治体では違うのかもしれません。そもそもどういった社会を目指すのか、何をしようとしているのか、属している政党はどのようなものか、政党の綱領を改めて読んでみる必要があります。

以上3日間の感想でした。