8月20日
11:40頃 秋川駅発の上り電車に乗る。中村一市議、堀江市議と一緒だ。既に中嶋市議も乗車。東秋留からは、天野市議、日原市議、窪島市議が乗車。拝島駅で村野市議と合流。乗り継いで、東京駅へ。ここでこごもり市議と合流。全員集合。(以下市議は苗字のみで記載する)それぞれ弁当を買う。私は「貝づくし弁当」新幹線では私は窓側、隣に村野、こごもり。村野さんと、一般質問について意見交換。実は、私は「公共施設等総合管理計画も進捗状況と推進体制」について質問しようと思っていた。というのは、この計画はいわゆる学校や橋梁、道路などのインフラ等が老朽化により更新時期を迎えている中で、計画的に整備を進め、市民生活に支障を生じさせないようにしていくものである。しかし、当初描いていたスケジュールから後れを取っている。これについては、推進体制を見直して庁内一丸で進めていかなければいけないと私は思っている。そのような観点からの質疑をして、着実に同計画が推進できるように提言したいと思っていた。村野市議も同様のお気持ちだということが分かったため、また、私の分量が多かったので何かしら削る必要があった。そこで、私は同計画の質問を落とすことにした。村野さんの質問を応援したい。
また、この日、あきる野市にある東海大菅生高校が準々決勝を勝ち抜いた。圧勝だった。気も早い私は決勝戦の事を考え始めてしまった。大阪桐蔭が負けるという事態に優勝の確率が相当上がってきた。次は花咲徳栄だ。広陵でなくてよかったとそのときは思った。花咲がこんなに強いとは私の見立もいい加減だ。
乗り継ぎ、乗り継ぎして、岐阜県の可児市に到着。
可児というと、まっ先に思い浮かぶことは、高校生時代、「DUNK]という雑誌があった。その中のコーナーで「とにかく、高校の名前を書いて投票する」というものがあった。全国1位が「可児高校」だった。なんだ、この字は?何て読む?「かに?」珍しかったので覚えた。30年くらいたって、可児と出会うなんて奇妙なものだ。
可児に着いたのは夕方だった。ホテルにチェックインして部屋で一休み。部屋の風呂に入る。そして、皆で夕食をとるために居酒屋へ。といっても、こごもり議長の知人の紹介で、おしゃれな感じの店だった。半個室で料理が美味しかった。トークの中心はやはり、堀江会長。有り余る知識とテンポの良さは絶妙だ。グループに一人いるとありがたい人だ。今日は地元の北郷では盆踊りだった。地元の盆踊りに行けないのは至極残念だった。
8月21日
9:10にロビーで集合し、可児市の方が迎えに来てくれていた。可児市では市議会議長の川上さんが出迎えていただき、その後の対応も川上議長が中心に行った。この方、すごかった。議会として本来やるべきことをまっすぐやっている、そしてそれを発信して、議会の中、そして、住民を味方につけているのだろう。自信にあふれている。話されていることは、もっともなことだった。もっともなことを実践することがいかに難しいかを私なりに分かっているのだが、なあかなかここまで改革をできている議会人はごく少数だと思った。ただ、あきる野で言えば、おそらく5年たてばかなり変わるし、10年たてば全国の自治体議会をリードできるような素地がある気がする。私もその一翼を担うべく努力をしていきたい。
川上議長からは議会改革についてレクチャーしていただいた。
「大学との連携」:議員が大学でゼミ活動に参加する。大学生も議会報告会に参加する。双方向の付き合い、互いにウインウインのものがあるからこそできることだ。私は今後あきる野市と某大学との連携を考えていきたいと思っている。そこには、教育や環境での政策のリンクのほかに、このような議員としてのコミットも考えていきたい。
「議会における議論を充実するための取組」:議論を充実するためには、分かりやすさって大事だと思う。執行機関側にとっても、また、傍聴する人にとってもだ。地方議会の傍聴者っておそらく「何が行われているのかほとんど分からないと思う」というのは、資料も十分なものでなく分かりやすくない。一般質問も何を言ってるのか分かりにくい。そこで、可児市議会では、①質疑のやり方を選択方式にした。一つは都議会のように一括して質問し、一括して答弁する。次に、最初は一括質問一括答弁し、再質問については一問一答とする。これは、あきる野市において採用している。そして、完全に一問一答方式。都議会なら予算特別委員会方式だ。これを各議員がやり方を選択している。福生市も確かそうだ。議員にとっては得意なやり方もあるだろうから議員にとってはよいかもしれない。ただ、本当に執行機関にも傍聴者にもわかりやすいのか検証が必要だ。皆、同じやり方なら客観的には分かりやすい気がするが、やり方がばらばらだとどうなんだろう。そして、②執行機関側に「反論権」を保障している。これは議論を充実させる意味でもよいことだと思う。本会議などでは特に執行機関側が質問を受けるだけのため弱い立場だ。反論権があれば、議会側もレベルアップするだろう。③議場にモニターを設置し、パソコン等を活用した一般質問ができる。これは、議場内の正面に大きなっスクリーンを設置し、また、執行機関側からも見れるようなテレビを設置し、質問者の状況、答弁者の状況が分かりやすくなる。さらに、パソコンとそのスクリーンなどが連動することによって、傍聴者もその資料を見ることができるし、議会側も視覚に訴えてわかりやすい質問とすることができる。可児市では約90万円の大型スクリーン設置費用その他がかかったらしいが、これは、本当にあきる野市でも導入したい、と思う。また、議場にも案内していただいたが、報道機関用の席と一般傍聴者用の席が区別されていた。報道機関には写真撮影を認めている。あきる野市では報道機関も一般傍聴者も同一とみなしており、報道機関でありながら写真撮影はできない。ネットの録画放送はしているのに。報道機関があまり来ない前庭だろうし、「写真の音がうるさい」という理由だろうが、隣の福生では写真撮影はみとめている。聞き取りした福生市議は「音も気にならないよ」とのこと。結局、どれだけ、オープンの気持ちがあるかだろう。あきる野ではまだその感覚がない議会人がほとんどだ。私は報道機関には写真撮影、ムービーの撮影も含めて認めるべきだと思う。ネックは、どこまで報道機関とするのか、フリージャーナリストは?ということだと思う。今後、こういったところも発言して取り組んでいきたい。
「議会改革アンケート調査の実施」:市内2000人に、議員自身で準備、郵送、集計、分析した。議会をどう思っているのか。これは、厳しい意見があることなど十分に予想できる。狙いはおそらく、厳しい結果を内外にきちんと伝え、改革の後ろ盾にしようとしたのではないかということだ。可児市議会では結果をつまびらかにマスコミに公表した。マスコミはその結果を受けて議会を批判する。そして、様々な改革に取り組んだ結果、その次のアンケート結果では「市民の関心が高まった」という結果が出た。このことは、継続していかないといけないし、可児市議会の覚悟が見える。あきる野においてもやるべきだと思う。
「決算審査における全会一致の予算編成への提言」:決算審査はどこの議会でも蔑ろにされがちである。可児市議会ではこの決算審査を実効的なものに改革した。決算審査の「提言委員会」において、決算を審査したうえでの提言を全会一致でまとめ、執行機関側へ提出する。議会が全会一致で提言したことは重い意味をもつ。議会全員の提言をもしやらなかったら、その責任は重くのしかかる。この提言が予算編成においてどのように反映されたかの報告を執行機関側はしないといけない。これにより、予算と決算のつながりが保障される。ただ、全会一致となると、あたりさわりのない、何を意味しているのかよく分からないところで落ち着く可能性がある。そこが気がかりなところだ。
「高校生議会、ママさん議会の開催」:高校生や子育てママさんの意見を聞き、共に地域課題に取り組む。そして主体的な役割を担う人への育成という観点からも興味深い取り組みだと思う。

質疑において、私からは以下の質問をした。
「いじめ条例を国に先んじて作ったのか?他の自治体のほとんどは大津の事件を受けてできたいじめ法などに基づいて条例を作成した。先進的に動いていたというのは敬意を表するが、条例の中では可児市独自の部分はあるのか?」
「これほどの改革は、かなりのリーダーシップがないと難しいと思われる。川上議長個人の力によるものが大きいのか?」
「様々な改革を成し遂げているが、私は議員になって感じたことの一つに、議会における情報収集のサポートが弱いことである。可児市議会も政務活動費はあきる野市と同じ月2万円。議員の資質向上には、議員の情報収集活動、調査能力を支えるものも必要だと思う。例えば、地方自治や様々な時事情報などの本などは充実しているのか?」
私としてはできれば、議会事務局にいけば、様々な情報を収集しやすくすることができればいいなと思う。地方自治に関する最新情報をキャッチする本などが置いてあると、非常に助かる。また、会派に一つでも、難しければ議員共用のパソコンを一つでもよいから、置いてもらえるとありがたい。経済的にどれだけ助かるかしれない。
そもそも、議会にあまり期待されていない制度設計なのではないだろうか、と思う。可児市議会の議長会派の室内を見せてもらった。室内に議員共用のパソコンが4台あり、書類の作成や情報収集をネットでできる。すぐにプリントできる。あきる野市議会にはない。このことを話すとあきれられた。「なぜ?」と。東京の自治体がそんなものなのだ。東京都という裕福な広域自治体のもとにいるせいだろうか、必死さがない。

さて、その後、愛知県江南市へ。電車を乗り継いで江南駅に到着。歩いて昼食の場所探し。市役所近くに「キッチンくま」を発見。全員「ハンバーグとミニヒレカツ」のランチだ。料理が来る前に市役所と電話で話す。1件は都市計画課長とだ。一般質問において公共施設総合管理計画の部分を落とすということを改めて話す。また、市営住宅の申し込み方法についてアドバイスをいただいた。次は2月らしい。そして、施設営繕課長とも話した。南秋留小学校の校庭のガラを取り除いたという報告だった。予想よりも早く対応してくれた。市には感謝する。ただでさえ水はけのよくない、他の学校に比べて土壌対応が遅れている南秋留小学校の校庭をそのままにはできないので、しかるべき場所でやりとりをしていかないといけない。

江南市役所は次回に書きます。