8月21日午後2時半から江南市役所へ。到着後、会議室へ案内していただき、江南市副議長さんがあいさつ。その後、デマンド型タクシーの担当者が説明をしてくれた。
今回、このデマンド型タクシーというテーマについては、会派内で打ち合わせの際、お願いした経緯がある。選挙中、「高齢者の移動手段の確保」ということは、大きな関心事だということがわかった。リーフレットの公約の中にも入れたが、多くの市民の方々とお話しする中で、高齢者からはこの要望が強かったのだ。具体の声としては、「るのバスが家の近くを通ってほしい」ということだった。共産党が「るのバスを3台に増便」「公共交通検討会議が開催されます。実現まであと一歩」というポスターやチラシを出していたが、高齢者の方にとって、るのバス3台が本当によいのか疑問だった。それよりも、デマンド型タクシーの活用を検討したほうが将来的にもよいのではないか、という思いがあった。その事例をぜひ、勉強したいと思ったのだ。
江南市では路線バスの廃止などにより、交通空白地域をなくしたい、高齢者の移動手段を確保したいという思いがあった。それも、気軽に利用できる公共交通を整備するという目標があった。このタクシーの主な内容だが、①利用者登録は、市が行う。②利用日の前日までにタクシー会社へ直接申し込む。③定員は4人、タクシー会社は4社あり、台数は67台。⑤利用料金は1回の利用ごとに利用者が支払う。⑥通常は運賃の1/を支払う。乗り合いの場合は1/3支払う。最低利用料金は300円
江南市の負担額は年間約3200万円、利用者数は年間延べ63900人一日当たりの利用者数は175人、利用目的は6割が病院2割が買い物だそうだ。
利用者満足度は高く、同事業は好評のようだ。注文をつけられるのは、「もっと利用者の負担を低く」ということがあるらしいが、切迫したものではなさそうだ。
江南市はあきる野市の面積の半分以下であり、この制度設計でよいのだが、東西に長いあきる野市では、この制度設計はそのままあてはまらない。なぜなら、養沢から二宮まで行くとなると、半額助成でも、利用者負担はかなり大きい。エリアを工夫するとか、検討が必要である。ただ、高齢者の満足度も高いこの仕組みは十分検討の価値がある。
るのバスなどのコミュニティバスは、全国で採用しているもののうち、99%以上が赤字になっている。おまけにバス停までが遠く、足の悪い高齢者には使い勝手がよくないというデメリットがある。私としては、あきる野市の公共交通検討会議での議論を注視して、よりよい形を提言していきたい。
そして、江南市議会議場も見学させていただいた後、電車で蒲郡市へ。

8月22日 蒲郡市役所
9時にロビーに集合し、出発。蒲郡市では、「高齢者タクシー」「空き家等条例」のレクチャーをしていただく。「高齢者タクシー」は、昨日の「デマンド型タクシー」と同じように、高齢者の外出手段の確保のために採用された制度だ。①対象は70歳以上②一人100枚まで市からタクシーチケットを受け取ることができる。③割引率は3割(事業者が1割、市が2割を負担)ただし、市の負担額の上限は1000円④市の年間補助額は約1553万円⑤利用者数は年間延べ3155人、病院と買物が主な目的
ここでも、利用者の満足度は高いようだ。当該制度もよく検討してみる価値はある。
「空き家等条例」については、現在施行されている空き家特別措置法が成立する前に、市として策定したものである。ただ、現在は法でカバーされているため、この条例をどのようにしていくのか検討中ということだ。条令の主な内容としては、市民が管理不全な空き家を発見した時には情報提供に努めること、市長は実態調査、立ち入り検査、緊急安全措置、代執行等ができるというものになっている。これまで緊急安全措置を2件実施したことがあるそうだ。代執行は0件。あきる野市では現在、空き家等条例はないが、国の特措法で対応可能という考えだそうだ。今後、あきる野市において深く空き家対策を検討していく場合、条例を独自につくる必要が出てくる可能性もある。

終了後、新幹線で東京へ。途中で東海大菅生高校の試合が気になる。正直、勝てると思っていた。広陵との決勝を念頭に置いていた。しかし、花咲強かった。リリーフ投手を打つのは難しかった。ただ、9回の2点差を追いついたときには、しびれた。菅生すごいな、と正直、思った。結果は負けたけど、熱い夏になった。ありがとう。菅生。