(平成29年8月9日付東京新聞より)

昨日、都議会第1回臨時会が開催されました。生映像で観ていましたが、選挙後の臨時会は、4年に1回です。4年前のことが参考になるとはいえ、準備など議会局も大変だったろうと推察いたします。

都議会自民党は第三会派です。変に荒立てることなどせずに、第1会派から議長、第2会派から副議長という定石を淡々と受け入れたのでしょうか。議長、副議長とも全会一致の満票で当選です。妻が「どうやって議長を選ぶの?」と聞いてきました。「議員間の選挙で決めることに決まっているだろう」ということは一般的には常識ではないのですね。「都議会議員の中で一番人数の多いグループ、会派から推薦された人が議長になるのがこれまでのルールで、それにならって、一番人数の多い都民ファースト会派から推薦された尾崎さんが、都議会議員全員の投票で選ばれたんだよ」と話しました。これまで様々な動きがあったようです。公明党に議長を譲るとか、都民ファーストの中だったら誰にするのかとか。旧かがやけの3人の都議は、ファーストペンギン的に小池知事を支援するという動きをしたのですから、3人は優遇されるのかと思いきや、皆、2期目で若すぎたのでしょうか。期数からいうと、4期目の尾崎さん(選挙時は無所属、ファーストの推薦、同じ選挙区にファーストの公認候補なし)、石毛さん(選挙時は無所属、ファーストの推薦、同じ選挙区のトップがファーストの公認候補)、5期目の大津さん(選挙時は無所属、ファーストの推薦、同じ選挙区のトップがファースト公認候補)ですが、様々な事情により、現在の結果になったと思われます。

今更ながらですが、同じ選挙区で複数のファースト系の方々が当選しています。正直、「候補者の名前が分からないけどファーストだから投票した」、「古い都議会を変えて新しくて良い都議会になりそうだからファーストがよいのではないか」、「豊洲も築地も市場になるのか、両方ともあるのはいいのかもね」ということなどなどでファーストが当選している状況ですので、4年後は、このままなら間違いなく「ぶり返し」があるはずです。

ファーストがこれを防ぐなら、今回設置される議会改革委員会において、政務活動費や議会の公開などの次に「定数」及び「選挙区割りの再編」をやるしかないでしょう。1人区、2人区、3人区では苦戦しそうですので、総定数を少し削減したうえで、すべて7人区くらいの選挙区とするとか。すべての選挙区で自民党と公明党がぶつかるとなれば、自民党は公明党の援護射撃を受けずに今回のような戦いをせざるを得ません。まあ、現在の区割りでは、1票の格差からいったら不十分とはいえるのですから、理由は立ちます。おまけに、定数を127から99にします、なんていうのは都民にウケがいいかもしれません。

そして、ファーストにとっては、公明党をつなぎとめることがもっとも大事なことのため、公明党と知事は強い握りをするでしょう。公明党には私学への助成を拡充すること、いわゆる、私立中への都独自の就学支援など新たな道を開いてほしいです。また、公立学校へのいじめ対策として、スクールソーシャルワーカーの配置を10倍にすること、スクールカウンセラーの全員面接の回数・実施学年を増やすことをぜひ、やってほしい。
いずれにしろ、この4年間でどのような改革をファーストが政治主導でできるのか、注視していこうと思います。もちろん、私はあきる野市でしっかりと地道にやっていきます。ただ、市単独でものごとをやっていくことには限りがあります。市民生活に不可欠な都市計画道路は都の事業です。福祉サービスだって都の補助金がなければできません。大きなプロジェクトには都の支援が必要であり、かつ、様々な事業で悩ましい時に、市が判断を頼るのは東京都なのです。議会答弁で「都が・・・」「都によりますと・・・」というのが見受けられます。市は特段逃げているわけではないのですが、都と密接に連携していく仕事が多い所以なのです。

とりあえず、第1弾はここらへんで。